全圧連の動き(令和6年度)

■新会長挨拶 「魅力ある業界」を目指す

令和6年7月10日

全国圧接業協同組合連合会 会長 松本 一彦

全国圧接業協同組合連合会 会長 松本 一彦
全国圧接業協同組合連合会
会長 松本 一彦
西日本圧接業協同組合 理事長

令和6年5月30日付で全国圧接業協同組合連合会(全圧連)第25期(第48代)の新会長に就任いたしました松本一彦です。

歴代8人による会長の組合活動と意思を継承しつつ、新体制により次のステップに向って魅力ある業界を目指していきたいと思います。

我々、全圧連は会員数128社の小さな団体でありますが、この資源の少ない日本国の建設構造物にとって鉄筋継手は非常に重要な役割を担っていると自負しております。

深刻化する人手不足、物価高や円安の進行と先行き不透明な状況が続いています。業界としても担い手の確保、働き方改革、生産性の向上、脱炭素、DX化などの多くの課題に直面し、取り巻く環境はめまぐるしく変化しています。

今後、少子高齢化が更に進んでいくとこの業界が衰退するという気がするのですが、決して後ろを向かず、前向きに取り組みたいと考えています。

まず、われわれ業界にとって、技能者の確保と育成は会員各社の最重要課題です。若年者や外国人材の育成、働き改革を推進していくなかで、一番は、技能者の処遇改善です。技能者は業界の中核を担っています。他産業以上の賃金と休暇など福利厚生を充実することで、技術者のモチベーションを高め、「この業界に入ってよかった。」と思ってもらえると、若年者に働きたい職業として認知され、「魅力ある業界」になると思われるので、団体一丸となって取り組んで参ります。

次に、業界は技術の進歩に迅速に適応する必要があります。鉄筋継手は圧接業が施工を行う事で、施工ノウハウと同業者間の応援体制を強化し、また鉄筋工事会社と連携を図り総合鉄筋継手業として確立を図りたいと考えています。

ここ数年、多様化する工法に対応するために、圧接以外に溶接継手、機械式継手に各社取り組んで技術を研鑽しているところです。そこで、常に最新の技術や知識を身につける必要があるため、継続的な教育・訓練機会を提供し、組合各社の情報共有の場を増やし、切磋琢磨する技術の研鑽と同一品質の施工協力、適正単価による受注を目指し、スキル向上をサポートしていきます。

最後に、カーボンニュートラルです。圧接業界のカーボンオフセットを推進するために資器材、燃料、運搬の3つの面から削減要因を抽出し、業界をはじめとしてその他分野全体でCO2排出量削減に向けた取り組みを進めていく必要があり、日本鉄筋継手協会から代替エネルギーとして高分子天然ガス、水素・エチレン混合ガスの認定を頂いておりますので、お客様からそして社会から求められる業界であるために、我々は脱炭素に向けて前向きに取り組んで参ります。

日本鉄筋継手協会と我々は、業界団体発足当初より鉄筋接手の技術調査研究、機器資格認定、各制度制定など、先輩諸氏の方々が切磋琢磨を継続し両団体の今日が有ります。これまでも、これからも引き続きご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

結びに、全圧連会員各社の益々の発展と技術者の地位向上を祈念し、新会長就任のご挨拶といたします。

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■新理事長に聞く

令和6年7月10日

令和6年度、松本新会長のもと役員体制が整いました。各地区の理事長に抱負、事業活動についてお伺いしました。業界は原材料の値上げ、4週8閉所、時間外労働の上限規制、処遇改善と難しい局面を突き付けられております。しかし、理事長に共通しているキーワードは、団結、転換、発展そして現状打破でした。

団結して業界発展のために尽力

北海道圧接業協同組合 理事長 山田 賢悟
北海道圧接業協同組合
理事長 山田 賢悟

この度、第7代北海道圧接業協同組合(北圧協)の理事長の大任を拝命しました山田賢悟です。

前大島理事長が築き上げた組合活動を継承し、更なる北圧協発展を目指し、私自身、大変微力ですが、責務を全うするべく全力を傾注する覚悟でありますので、何卒宜しくお願い致します。

私たちの業界を取りまく環境は、慢性的な人手不足、燃料をはじめ、建築資材や、様々なものの価格が上昇し、大きな影響を受けています。

また、働き方改革関連法により、今年度から時間外労働の上限規制の厳格化が始まりました。

工事動向においても、北海道は冬季間の閑散期の対応、北海道新幹線開業延期、札幌中心部の再開発の見直しなど先の見えにくい時代ではありますが、協会そして各単協との連携、組合員同士の情報交換をして、知恵を出し合い、団結して業界発展のために尽力して参りたいと思います。

今後とも宜しくお願い致します。

大きな転換点に多くの選択肢を提供

関東圧接業協同組合 理事長 土井 克也
関東圧接業協同組合
理事長 土井 克也

この度、関東圧接業協同組合の理事長を拝命いたしました土井克也です。

歴代理事長の方々の功績を振り返ると大役に身の引き締まる思いですが、精一杯務めさせていただく所存です。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

昨今、問題となっている資材費高騰は、アセチレンガスの例を見ない値上げを筆頭にその他の資材、原料価格の高騰により厳しい現実に直面しています。さらに今年度からは「時間外労働時間の上限規制」が施行され業を取り巻く環境はより厳しいものとなっており、これまで以上に効率的かつ無理・無駄なく工事施工を進めることが求められますが、組合組織としてできることに取り組んでまいりたいと思います。

数年来、組合では従事者の処遇改善のためにCCUSの階層別目標年収を掲げて取り組んでいますが思うような成果が見えていない状態にあります。処遇改善には工事に必要な適正労務費の確保が必要不可欠であり、これには各工事における必要労務人員をもとに適切な労務費を算出することが重要ですが、「会社により必要労務人員がまちまちで工事予算算出が難しい」との声も聞かれています。労務人員の算出基準整備や普及等々、労務費の妥当性を担保するための方策を再度検討する必要性を感じています。

担い手不足解消に期待されている特定技能外国人制度ですが、国籍を問わず継手の技術を担ってくれる方々が増えることは人材不足解消に繋がりますが、定着してもらうためには組合だけではなく資格認証機関である(公社)日本鉄筋継手協会のご協力を得ながら資格取得も視野にいれることが大事だと考えます。

また、年々注目度が増す環境問題も、CO2排出量削減に寄与するための方策や情報を積極的に発信し、大きな転換点に組合の皆様が混乱せず対応するための選択肢を一つでも多く提供したいと思います。

今期も全国圧接業協同組合連合ならびに関東圧接業協同組合へのより一層のご理解ご協力を重ねてお願い申し上げます。

困難な状況を乗り越え、強固な組織を

関西圧接業協同組合 理事長 足立 真規
関西圧接業協同組合
理事長 足立 真規

日頃より、関西圧接業協同組合の運営にご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございます。

昨今、働き方改革や生活コストの上昇に伴い、実質賃金の低下が見られます。これは大事な職人の皆さんの生活に直結しており、私たち全員が直面している重要な課題です。

現状、ゼネコン各社の評価基準は以前の単価の安さではなく、「新しい人材をどれだけ雇い入れ、且つ、しっかりとした教育を行い、育てているか」が重要視されています。この「人を雇用し、育てる」というニーズに対応するためには、会社に資金が必要です。燃料資材の高騰から始まった施工単価の上昇傾向をとどまらせることなく、次は労務賃に還元するべく、さらに向上を目指し、創意工夫を凝らし、時代の変化に柔軟に対応していく必要があります。

関西はインバウンド需要の急激な増加により、観光業が盛り上がりを見せています。新しいホテルが次々と建設され、大規模な商業施設の計画も進行中です。大阪市内の中央区や北区だけにとどまらず、多くの新規開業施設が予定されています。

それらに対応していくには、こうした課題に前向きに取り組んでいかなければなりません。

関西圧接業協同組合では、コロナ禍以前からの取り組みであった組合員同士のコミュニケーションを最重要視し、情報交換を図りながら生き残っていきたいと考えています。これからもお互いに支え合い、協力し合うことで、困難な状況を乗り越え、より強固な組織を築いていく所存です。

これからも皆様と共に、より良い未来を築いていくために努力してまいります。どうか引き続き、ご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

がんばりましょう。

圧接技術の発展と業界全体の向上を

中日本圧接業協同組合 理事長 嘉藤 裕一
中日本圧接業協同組合
理事長 嘉藤 裕一

中日本圧接業協同組合の理事長を務めます嘉藤裕一でございます。

日頃から組合活動にご理解とご協力を賜り、心より感謝申し上げます。

圧接技術は、我が国の産業基盤を支える重要な技術であり、その発展と普及に尽力することは我々の使命であると認識し組合活動に勤しんでいる次第です。

現在、圧接業界は大きな変革期を迎えております。

主要材料の高騰化、建設現場の4週8閉所、そして環境への配慮がますます求められる中、中日本圧接業協同組合は、圧接技術の発展と業界全体の向上を目指し、以下の重点分野に取り組んでいきたいと思います。

1.技術革新の推進:

圧接技術の研究開発を進め、効率性と品質を向上させることに努め、産業界のニーズに応えてまいります。

2.教育と人材育成:

圧接技術者の教育プログラムを充実させ、次世代の技術者を獲得、育成致します。具体的には、現場での実践的なトレーニングを通じて、若手技術者のスキル向上とキャリア形成をサポートをしていきたいと考えております。

3.環境への配慮:

環境保護を重要な課題として捉え、省エネルギー化や廃棄物削減を積極的に推進し、環境に優しい圧接技術の普及を進め、持続可能な産業活動を支援致します。

組合員の皆様のご協力と共に、持続可能で革新的な未来を築いてまいりたいと思います。

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第7次構造改善計画を考える

■「 信頼できる技術集団を目指して 」 -総合鉄筋継手業の行く先-
 第8次構造改善計画に向けての助走

令和6年7月10日

全国圧接業協同組合連合会 専務理事 中村 真也

構造改善計画は、5ヵ年を事業単位としてアクションプランを策定してきました。第7次構造改善計画は、令和2年度から始まり、令和6年度をもって終了となります。

令和6年度の1年間は、締めくくりの1年であると同時に、令和7年度から始まる第8次構造改善計画のための準備期間であり、ジャンピングボードの重要な年でもあります。

全圧連は、この5年間、第7次構造改善計画にどのように取り組んできたのか、まとめてみたいと思います。

先ず、5年間を通じて取り組んできたのが、総合鉄筋継手業への転換です。この背景には市場の縮小、継手の多様化がありました。あらゆる継手のエキスパートになるために溶接継手、機械式継手に取り組み、顧客の求める要求に対し、最適な技術をあらゆる環境下において、提供できることを目指しました。

その結果、多くの会員企業が溶接継手に取り組み、機械式継手にも取り組んでいる企業もあります。

建設業界は、この5年間慢性的な人手不足に悩まされています。全圧連も例外ではありませんでした。国土交通省は人手不足の解消策として、平成30年12月25日に在留資格「特定技能」を新設しました。

そして、令和元年1月、特定技能業種として、鉄筋継手(圧接継手、溶接継手)が認められました。我々は、海外から受け入れる特定技能外国人を人手不足の一助ではなく、圧接技術の担い手として育成していくために、ガス圧接技量資格1種、2種、3種と技術習得の道を開き、5年先、圧接技術を身につけて、自国でその技術を活かしてもらうことが、我々の責務であると考えています。

現在、業界では特定能外国人は150名ほどですが、2027年に技能実習と特定技能が統合されれば、特定技能外国人は倍増すると考えます。

全圧連は、2030年温室効果ガス46%削減(2013年度比)を目指す日本政府の宣言を受けて、カーボンニュートラルを第7次構造改善計画の追加重点事業としました。令和4年から天然ガスを燃料とした高分子天然ガス圧接工法の全国展開、普及に努め、令和5年から水素・エチレン混合ガスを用いたガス圧接工法の技術構築を目指しています。

第7次構造改善計画は、総合鉄筋継手業、特定技能外国人、代替エネルギーと、情勢の変化が大きなうねりとなり、今その転換点を迎えようとしています。令和6年度はそのうねりを捉え、第8次構造改善計画にステップアップできるか、ジャンピングボードの年であります。

第8次構造改善計画では、外国人が圧接技術を習得し、外国人の圧接OJT指導員が誕生して、海外への技術供与が行われると推測します。燃料も天然ガス(CNL)、水素・エチレン混合ガスは、もはや代替エネルギーではなく、クリーンエネルギーとして、主要な燃料として、社会的認知を受けることになります。

令和7年度から始まる第8次構造改善計画の5ヵ年は「challenge to change」=変化するものが生き残る、ターニングポイントとなるパラダイムシフトを迎える。

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■カーボンニュートラルは日本の未来がかかっている

令和6年7月10日

bright future合同会社 代表社員 横田 英樹
(元一般財団法人省エネルギーセンター出版部長)

日本の太陽光発電の導入量は国土面積あたりで世界第1位

温暖化対策として、120以上の国と地域が2050年までにカーボンニュートラル(CN)を宣言する。日本ももちろんその一つ。承知の通り、中期目標の2030年においては、温暖化効果ガス排出量を46%削減(2013年度比)するとしている。エネルギーを多く消費する産業が多い我が国においては、この数字は極めて野心的であり、実現のハードルは相当に高いと見られている。しかし、日本の取り組みは遅い、不十分といった声が海外だけでなく、国内からも聞こえてくる現状である。その理由の一つが、世界の二酸化炭素排出量で、中国32.1%、アメリカ13.6%、インド6.6%、ロシア4.9%に続き日本は5番目の3.2%であること。また、一人当たり排出量で、アメリカ12.8t/人、ロシア10.8t/人、韓国10.5t/人、次いで4番目に日本7.9t/人1)となっていることから、その役割と責任は大きいことが挙げられよう。

一方で、再エネ発電導入容量は中国1067GW、アメリカ373GW、ブラジル161GW、インド154GW、ドイツ145GW、続いて6番目に日本138GWとなっている。このうち、太陽光発電は中国308GW、アメリカ118GW、次いで日本78GWの第3位で、脱炭素先進国といわれるドイツ59GWを凌いでいる2)。国土面積あたりで見ると、日本は第1位で175kW/k㎡、2位がドイツの165kW/k㎡、3位がイギリスの57kW/k㎡であり、平地面積で見ると日本は514kW/k㎡、2位のドイツが243kW/k㎡で、ドイツの2倍以上となっている3)。取り組みを評価するにあたり、こうした数字も理解しておく必要がある。さらに、脱炭素推進のもう一つの柱である省エネルギー対策においては、2度のオイルショックを経て推進された日本は世界の範となるものである。こうして見たときに、我が国の取り組みが遅い、不十分といった声はあまりに短絡的であり、一方的に思う。

建設業におけるCO2排出量とCNの動き

さて、建設業、特に施工現場におけるCNに向けた取り組みと、今後の方向である。我が国の部門別二酸化炭素排出量は、産業部門が最も多く35%を占めている。そのうち建設機械が1.4%(我が国全体の0.5%)とされている4)。全体から見ると小さな数字に見えるが、CNという高いハードルには、これまでの鉄鋼、化学、製紙といったエネルギー多消費産業を中心とした省エネルギーでは不十分であり、業務、運輸、家庭など全部門・全業種を対象に、国家全体で取り組む必要があるからに他ならない。建設業、建設施工業も例外ではない。

一般社団法人日本建設業連合会は、資材の調達から施設の設計・施工、さらには運用・改修・解体にわたる各段階でCO2の排出抑制に取り組むとしている。これによる施工段階におけるCO2排出量削減目標を2030年度に40%削減(2013年度比)とし、Scope 1.2排出量を2050年までに実質ゼロを掲げている。

建設業ではこれまで、CO2排出量の削減としてエネルギーの需要段階の対策で、ZEB(Net Zero Energy Building)、ZEH(Net Zero Energy House)基準の建築を進めており、続々と成果を上げていることは承知のとおりである。一方で注力されようとしているのが施工段階となる。現在行われている取り組みは、高効率照明の採用、省燃費機械への入れ替え、トラック、ダンプ、建設重機(油圧ショベル等)を対象としたエコドライブなどの省エネルギー活動と、低炭素コンクリートの普及、燃料転換を図る軽油代替燃料の普及などとなっている。また今後、加速させたい取り組みとしては、ディーゼルエンジンに替わる革新的建設機械(電動、水素、バイオ等)の使用原則化を含めた導入拡大を挙げている。

他人事ではなくなったGHGプロトコル「Scope 3」

こうした建設業の動きが、下請けの施工までに拡大される背景の一つには、GHGプロトコルによる「Scope 3基準」(図参照)の策定がある。GHGプロトコルは温室効果ガスの排出量を製造・事業の上流から下流まで算定し、開示要求される国際規準であり、CDP(英国の環境格付け機関)、GRI(国連環境計画の公認団体、サステナビリティに関する国際基準)による評価が、いまやグルーバルスタンダードとなっている。これによって、これまでは自社における算定・報告で良かったものが、Scope3として連なるサプライチェーンにまで拡大された。自社からすると、サプライチェーンを含めた開示が必要になったということである。したがって、CN対策は自社(大企業等)だけの話ではなく、中小企業にも取り組みが求められるということである。ちなみに、サプライチェーンを含めたグループ全体での排出削減をいち早く表明したトヨタ自動車は生産に伴う裾野が広いことから、自社以外の関連企業でのCO2排出量が圧倒的に多いという実情がある。こうした中小企業も巻き込んだ動きは、今後、建設業においても増えていくことは確実である。

しかし、CO2排出量のすべてをゼロにするということは相当に難しい。政府が“実質ゼロ”というように、森林の保護や植林、省エネルギーによる削減効果、再エネ導入などの温室効果ガス削減寄与について、その量を排出権として売買する排出権取引等が活発化されるのも、政府審議会等の動きを見ても確実である。そのため現在、排出権取引を視野に検討する企業は増えているように思われる。

技術開発への期待

最後に、圧接業の主要エネルギーであるアセチレンガスに関連する技術開発動向を一つ紹介したい。昨年11月、同志社大学とダイキン工業株式会社の共同研究で、溶融塩電解によりCO2をアセチレンとして再利用できることを実証した、との成果が発表された。その内容は、特定の金属塩化物と金属酸化物からなる高温の溶融塩にCO2を投入し、電解を行うことで、アセチレンの主原料であるカーバイドが合成できることを発見し、このカーバイドと水を反応させることでアセチレンを生成することが可能、だとする。CO2リサイクルによるCNに向けた技術の一つだが、こうし研究は各所で様々に数多く行われており、今後の技術革新に期待したい。そして、自らは2030年、2050年に向け、出来ることを、出来るだけ行う、ということである。CNは地球の未来とともに、当然に日本の未来もかかっている。

  • 1)2020年、EDMCエネルギー・経済統計
  • 2)2021年、資源エネルギー庁HPより
  • 3)2023年6月、総合エネルギー調査会 再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会資料より
  • 4)2021年、国土交通省における地球温暖化緩和策の取組概要より
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■令和6年 建設事業関係功労者等国土交通大臣表彰
 松本一彦氏が受賞

令和6年7月10日

令和6年度建設事業関係功労者等国土交通大臣表彰を松本一彦氏(栄進工業㈱)が受賞しました。松本氏は、九州・沖縄地区のガス圧接継手の認知度を高め、設計事務所、ゼネコンとのネットワークの構築に尽力しました。その功績が認められての受賞となりました。

受賞のことば
松本一彦氏

この度、令和6年度建設事業関係功労者等国土交通大臣表彰の受賞の栄誉を賜り全圧連役員はじめ関係各位に心より感謝申し上げます。

1984年圧接業界に携わり40年が経過しました。栄進工業㈱に入社した18才当初はガス圧接の接合原理もわからず先輩からの「仕事は見て盗め」と指導を受け、補助作業から経験を積み手動ガス圧接1種から3種まで取得しました。その当時は「俺が1番の圧接屋」と自負していましたが組合活動の圧接技術勉強会・養成講座・技能大会・管理技士会などへ参加するようになり、ガス圧接の固相接合や密着の重要性を知り「ガス圧接の奥深さ」と高度な技術であることを学びました。ご教授いただいた先輩諸氏と同業者に心から感謝申し上げます。

これからもガス圧接の技術は日進月歩で進化し続け、社会から業界から求められる技術の研鑽と人材確保・育成が必要です。今回の受賞に恥じぬよう全圧連のリーダーとして組合企業の社業発展と技能者の地位向上を目指し尽力して参ります。今後共、関係各位のご指導ご鞭撻をお願い申し上げ受賞の御礼とさせて頂きます。

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■インドネシアで鉄筋継手の初の講義、
 スマランで5団体職種説明会を開催

令和6年6月26日
インドネシアで鉄筋継手の初の講義、スマランで5団体職種説明会を開催

6月26日、インドネシアのムハマディア・マラン大学内にあるOSSI建設研修センターで鉄筋継手の講義を行いました。この講義はガス圧接継手に興味ある方、既に内定をもらっている方に、より具体的に鉄筋継手を学んでもらうために実施しました。講義内容は鉄筋継手Ⅰ・Ⅱ・Ⅲと高分子天然ガス圧接の作業手順。受講生は23名、講義は東海ガス圧接㈱の宮口氏が行いました。講義内容は、鉄筋継手の概論、ガス圧接技量資格、建設現場の安全衛生について学びました。

6月29日、全国鉄筋工事業協会、全国圧接業協同組合連合会、日本型枠工事業協会、全国コンクリート圧送事業団体連合会、日本塗装工業会の5団体がスマラン(インドネシア)のホテルアストン イン パンダナランで職種説明を開催しました。参加者30名、工業高校の学生が参加しました。

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■田中紹雄氏が優勝(国土交通省九州地方整備局長賞)
 第10回西圧協ガス圧接技能大会開催

令和6年3月24日

西日本圧接業協同組合

左から、尾崎さん、斎藤さん、田中さん、白坂さん、麻生さん
左から、尾崎さん、斎藤さん、
田中さん、白坂さん、麻生さん

西圧協は令和6年3月24日、「第10回西圧協ガス圧接技能大会」を福岡県職業能力開発協会で開催した。10社14人がガス圧接の技術を競い、大野ガス圧接㈱の田中紹雄氏が優勝(国土交通省九州地方整備局長賞)、準優勝(全国圧接業協同組合連合会会長賞)白坂豊明氏(㈱熊本圧接)、3位麻生隆治氏(㈱九州ワーク)、4位斎藤大樹氏(㈱サンエーテクノ)、5位尾崎魁飛(栄進工業㈱)が栄光に輝いた。

開会式で大会実行委員長の松本理事長は、「鉄筋継手の主力はガス圧接であり、使われ始めて70年以上となる。その技術を高めるには日々の教育訓練が必要。今日はその成果を十分に発揮して頑張ってほしい」と激励した。

優勝した田中紹雄氏は、2022年第8回大会で4位「悔しい思いをしたが、今回優勝できてうれしい」と喜ぶ一方、「自分だけではなし得なかった。忙しい時間を縫って練習に立ち会ってくれた社長や先輩の協力があってこその結果」と感謝する。また「今回の結果に満足せず、研さんを積み、日ごろの業務では品質重視の現場施工に努めたい」と意欲を見せていた。

第10回西圧協ガス圧接技能大会の役員、選手の皆さん
第10回西圧協ガス圧接技能大会の役員、選手の皆さん
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